2007年6月19日火曜日

カミングアウト

これはアタシの「病気」についての日記になります。

病名、病状を明確に記すことで同情して欲しいとか、
いたわってほしいとか、わかってほしいとか、
そういうことではないです。

病気、は平等ではありません。
健康な人と同じではありません。
痛みは決して分かち合えないし、
苦しみは決して自分だけでは背負えない。
色んな人を苦しめています。
家族も、恋人も、友達も。
それでも、笑って支えてくれる人が居るということ。
色んな人の中で、生きていくということ。

そこで、自分も正しい差別と向き合うこと。
差別を受け止めること。
同じ痛みを知っている人と、その周りにいる人の、
何かの役に立てたらいいと思って、
こういう日記を書くことにしました。

■『若年性リウマチ』発病 12歳
慢性的な痛みと微熱が続き、病院へ行ったらそういう診断を受けました。
最初は歩くことも座ることも困難で、寝たきりの状態が多く、
元気なときだけ学校に通う。授業に参加する、という感じでした。
この時期にリウマチ特有の症状で、体重が激減。
このころまでは割といい肉付きをしていました。懐かしい!
NSAID(ロキソニン)を3日に一度飲む程度でコントロール。
胃薬はマーズレン飲んでました。顆粒ね。
これがまた飲みにくいんだ・・。
もはもはすんの。

■『若年性リウマチ』継続 13歳
中学にあがって、学校に通うことを目的としてNSAID(ロキソニン)を1日1回に増やし、
なんとか学校に通いました。

病状は安定し出して、体育は見学していたけど、
日常生活にはほとんど支障がないくらいまでになっていました。
ただ、長時間歩いたり、立っていたりすると疲れやすかったけど、
そんなに不便を感じることもなく、割と土日ひきこもりで生活してました。
ココにアタシの根暗の根源があるんぢゃないかと思われ。笑。

■『関節リウマチ』病名が「若年性」ではなくなる 16歳
高校にあがっても相変わらずな生活。
でも、ゆるーい学校だったので、
なんか体育も遊び程度で参加したりしてました。
レポート書くのめんどくさかったしね。
あと、割と友達に恵まれて精神的にも凄く落ち着いたせいか、
病状も良好で、浮き沈みはあったものの、3年間元気に過ごしました。
NSAID(ロキソニン)を1日1回服用でコントロール。

■『関節リウマチ』継続 19歳
高校を出た頃からまた少し悪化。
仕事し出したストレスもあるだろうけど。
NSAID(ロキソニン)を1日2回朝・寝る前の服用に増やし、コントロール。
胃薬を錠剤のムコスタに変えてもらったのも確かこれくらいの時期です。

■『関節リウマチ』継続 20歳
この頃急激に悪化。
左手首の関節破壊がハッキリと見れるようになる。
恋人の存在とか色々考えた時期でした。笑。
NSAID(ロキソニン)1日2回朝・寝る前に服用、
ステロイド剤(プレドニゾロン1mg)1日1回朝、を増やして、
どうしても痛い時は関節注射で痛みを止めるという荒技でしのいでました。

■現在■『関節リウマチ』継続 22歳
NSAID(ロキソニン)1日2回朝・寝る前に服用。
ステロイド剤は飲んでいません。

この病気になって10年。
ここまでリウマチの薬を飲まずにきたことは、決して良いことではありません。
本来ならばもっと早い時期に、薬物治療を受け、
関節の炎症を抑え、関節が破壊されないように努めるべきでした。
ただ、リウマチの薬は、妊婦、これから妊娠する女性にとっての安全性が確立されておらず、
服用することにもの凄く抵抗があって、今まで薬物療法をさけていました。
この辺の正しい情報がもっとあれば、良かったんだけど。
極端に自分から病気のことを遠ざけて、考えないようにしていたこともあって、
なかなか上手く歩み寄ることが出来ず、ここまで来てしまいました。

その結果、関節の破壊は、残念ながら始まってしまっています。

発病から約3ヶ月以内に抗リウマチ剤を使用するのが現在の治療の主流になっています。
妊娠への安全性が確立されていないのは、
妊婦による人体実験ができないからであって、
薬を飲んだからと言って、妊娠出来なくなる訳ではありません。
薬によってはまちまちですが、妊娠する前に必ず休薬すれば、
薬の影響を胎児が受けるということはほとんどありません。

だから、薬物療法をそういう理由で渋ってる人が居るんだったら、
一刻も早く治療を始めた方が良いです。
出産に耐えられるカラダを維持すること。
それが全てです。
出産に耐えられる股関節、不意の全身麻酔に耐えられる脊椎。
壊れてしまった関節は、二度と元には戻りません。

で、そんなアタシが治療を始めるきっかけになったのは、
NSAID(ロキソニン)1日3回の服用でコントロールが難しくなってたコト。
あと、これがホントに大きいんだけど、
病院という場所で働いていて、たまたまリウマチの勉強会があって、
やっぱり自分のことだし、興味本位だったんだけど参加したら、あれやあれや。
ドクターと話をするコトが出来て、検査値を見て貰えて、
数値が限界を軽く超えていることとか、これから生きることを真剣に考えなくてはいけないこととか、
妊娠に対しても、きちんと休薬すれば妊娠できるよ。とか。
それより今治療しないと、子供を産める体を維持できない。ってコトとか。
で、これからの治療について話をして貰ったりとか。

そういう人との縁というのか、環境というのか。
なんだかそんなこんなで、ようやく薬物治療を開始することにしたわけです。

色んな人がパンフレットとか、文献とか持ってきてくれて。
いやー、怒られましたとも。
そして、とても熱心に説得されました。
そうやって、色んな人が心配してくれていて、そういうことにもの凄く鈍感だった自分が居て。
もう、そういうの、よそうよ。と、思ったこと。
自分を痛めつけるだけの人にはなりたくないなぁ。と、思うから。

MTXを服用するほど切羽詰まっても居ない(薬物治療を放置出来るくらいだからね・・)
ので、抗リウマチ薬のアザルフィジンENをこれから服用していきます。
効果発現まではだいたい2.3ヶ月。
様子を見て、また効果がなければ違う薬剤へ。
って感じになります。
最初の数ヶ月はきっと副作用とかあって、
そういう面では大変かも知れないけど、
気長に付き合っていきたいなぁ。と、思います。





また、わかりにくい部分とか、不適切な部分があったら教えて下さい。





朝起きて、痛みのない世界を願うことのとほうもなさを、
一生抱えていかなくてはいかないけれど。
でも、抱えきれないくらいの幸せがあるし、元気だし。
それに、なんてったって、笑って日々過ごせてるし。

大丈夫。って思ってたら、ホントに大丈夫になるから。

アタシも10年たってようやく向き合えた現実があって。
遅すぎるスタート。
だけど、負けられない現実は、ひとりひとりにあって。
その事実は変わらないから。

まぁ、つまりそんなこんなで楽しくやってます。ってコトです。

ひとりひとりが抱えてる不安や悩みはアタシには分からないけど、
アタシはこういうコトを抱えているよ。
と、言うことで、誰かが辛いことを閉じこめてしまわないように、
なったらいいなぁ。と、思ったのでした。



長い文を最後まで読んでくれて、ありがとう。

0 件のコメント:

コメントを投稿